TOTOリフォームデザインコンテスト
奨励賞
他県から移住したご夫婦が選んだのは、自然豊かな郊外にある築45年の家でした。古い間取りと使えなくなった設備を、現代の生活にふさわしい快適な住まいへと改装しました。二階の解体と減築により、耐震性が向上し、二人にとってちょうど良い広さに再構築しました。飾り天井や欄胴などの伝統的な美しさを持つ要素はそのまま保存し、新しい機能と見事に調和させました。さらに、玄関から和室に続く土間床を設けることで、日本の伝統的な美と機能を取り入れました。こうして、過去と現在が融合した独特の雰囲気を持つ家が誕生しました。新しい生活が、古き良き時代の記憶と共に輝いています。
ふすまから天井、柱に至るまで、いまでは手に入れにくい貴重な材料や技術をあえて残し、最新の技術で断熱・気密化を行ないました。古き良き素材をデザイン的に活かすことで、暮らしを魅力的に豊かにします。
もともとの縁側を、玄関からの続き土間床にしました。土間は、植物の育成場所として、屋内の空間に生命と自然の要素を加え、心地よい雰囲気を醸し出します。特に冬の間、縁側の温かみのある土間床の上で植物を育てることは、季節を超えた癒しとなるでしょう。
生活を1階に限定することで、高齢になった時に階段を上がり降りする必要がなくなります。また、生活空間を1階だけに絞ることで、スペースを有効活用しつつ、メンテナンス費用を抑えさらに、省エネにも繋がります。